2017.11.08.水曜
施工の様子
雑木のお庭にピッタリ!質感のある天然木デッキ【前編】
まだ暑い夏の終りころ。
お庭には雑木がとても上品に植えられているお宅の
ウッドデッキのリノベーション工事を行った。
そこは以前にも、カーポートや板塀工事のご依頼をいただいたお客様宅。
2台用片流れワイドカーポート
サービスヤードのハードウッド囲い
建物のデザインと雑木のお庭が、とっても相性がよく
素材感ある建築材が引き立つ空間。
そんなお庭の中にある新築時に施工したウッドデッキが、
劣化によって痛みも目立ってきたために、新しくやりかえたいとのご希望。
聞くところによると、写真のウッドデッキもかれこれ20年弱。
何度か塗装をしなおして手を入れていた事もあり、表面的にはがれなどの
痛みは気になるもののキレイな感じ。
それでもデッキの所々には、腐りが進行しフワフワと床がしなる
危険な箇所も・・・。
そんな訳で、今回すべてやり替えるのですが、このお庭にあう雰囲気。
メンテナンスの楽な方が嬉しいと言うものの、どうも樹脂デッキは似合わない。
そこはお施主さまも同感で、自然な風合いを大事にしたいとの事。
そこで今までのヒバ材のデッキからハードウッドのデッキにグレードUPし、
やり替えする事になりました!
しかも、ハードウッド材の中でも高級と言われる、『イペ材』を使用してのウッドデッキを作ることに。
イペ材は木目もやさしく、表面もなめらか。
反りや灰汁も出にくいことからウッドデッキには最適な材料。
数年前までは、庭あそでも良く使用していましたが、
2,3年前より、海外の違法伐採の影響などで(庭あそは正規ルート品ですよモチロン)
生産国の取り締まりと管理が強化され、出荷制限をされながら世界に流通するようになった為、
急激な値上がりが続き、なかなかエクステリアで使用するにはイイお値段になってしまったのです。
もちろん、それだけ価値を認められていると言う事なのですが。
今回はそんなイペのデッキですので、素敵に仕上がること間違いなし。
では、さっそく工事スタートです!
まずは既存のデッキ床をバール等を使って、解体していきます。
しっかりと釘の効いているところがあれば、力を入れなくても
釘が抜けてしまう箇所も・・!
設置してある場所の日当たり状態や、屋根のあるなしだけでも
痛みの状態は変わっています。
はがして行くと、床をささえる大引きや根太と言ったところに、
アリに浸食された跡がいっぱい。
そして衝撃的だったのが、デッキ上の建物の屋根から下りてくる柱の根元付近。
換気の悪さからか、色も変色し劣化が著しい状態。
幸い、建物の主要な構造体ではない柱でしたが、埋め込み金具の部分も
かなり腐ってしまっています。
そして…‼
そこからは大量のアリが発生!
触ってみると、柱の周りは浸食され芯のわずかな部分だけ残っている様子。
その面積1/3ほど。
さすがにこの状態でデッキを新しくやり替える訳にはいかず、
急きょ、住宅メーカーさんに連絡して柱の入替えをする事に・・!
予定は大幅に狂ってしまいましたが、見えなくなる部分こそ
しっかり対処しなければ、必ず歪が現れます。
柱のやり替えが完了したので、やっと工事再開!
デッキ床下の湿気に配慮して、束は樹脂を用いて組立。
大引きなどは防腐・防虫処理をほどこし対策。
下地が一体となって強度が増すように、木材を組み込んで施工していきます。
デッキの形も、建物に合わせて斜めに加工が必要。
位置出しも強度を考え、束位置を決めて行きます。
そして、一気に組立。
次回、完成編です。お楽しみに!