2021.12.03
地域のホットスポット
歴史のある古刹を訪ねて。
前回は気賀駅ハイキング~からの日帰り入浴コースを書きましたが、今回は日帰りお寺コースを紹介したいと思います。
知名度ではおそらくこのあたりでいちばんの井伊直虎ゆかりの寺「龍潭寺」です。
2017年にNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の舞台になった当時私はまだこちらに住んでいなかったのですが、 全国からかなりの人が押し寄せたと聞いています。
今では落ち着きを取り戻していますが遠方はるばる訪れる価値があるお寺だと思います。
(*気賀駅前に奥浜名湖観光協会が運営している”レンタサイクル(ゆ~りん気賀駅ターミナル)”があり自転車で 「龍潭寺」まで行くこともできます。)
門をくぐって龍潭寺の境内に入っていきます。
江戸時代そのままのたたずまいを感じながらうぐいす張りの廊下を渡っていくと
庭園がみえてきました。
思わず息をのんでしまう美しい庭園です。
この庭は江戸時代初期に徳川家康に仕えた大名でもあり千利休に師事した茶人でもある小堀遠州という当代一の庭師がつくったそうです。
中央に守護石、左右に仁王石、正面に礼拝石(坐禅石)と呼ばれる石が配され、その手前に心字池(龍池)といわれる池が 流れ、そこに樹木が植えられ、四季折々、いや見る日の天気や時間帯でもさまざまな趣を感じることができます。
この庭の前に座って眺めていると江戸時代からの壮大な時の流れを感じ、心が安らぎ落ち着いていくのがわかります。
お寺にとっても特別な存在であった「庭」の精神を引き継いで我々「庭あそ」のエクステリアのスタッフ達も 庭師小堀遠州に負けない熱意で家の庭づくりに取り組んでいるのだと思います。
(庭あその手がけるエクステリアのセンスを聞きつけて遠くからも問い合わせがあるそうですが、庭あそならではのこだわりを 守るために受注は浜松市北区、その他の一部エリアに限定しているそうです。)
これは一刀彫りの龍です。
左 甚五郎(ひだり じんごろう)という江戸時代初期に活躍した伝説的な彫刻職人が彫ったものだそうです。
この他にも枯山水があったり随所にみどころがたくさんあるお寺です。
さてここからは龍潭寺のすぐそば(車で5分くらい)にある個人的におすすめの場所を紹介したいと思います。
渭伊神社の脇から歩くこと1、2分で
この岩が現れます。
これは天白磐座遺跡(てんぱくいわくら)と呼ばれていて、この地面からは大きな土師器や陶器の破片などが多量に発見されていて、 古墳時代にはここが祭祀場として使用されていたようです。
古代人の精神や宗教観などを解明する重要な手がかりとしても注目されており、巨石祭祀遺跡としては大変貴重なものだそうです。
私はこの岩やまわりの木立から漂う神聖なエネルギーを感じるので
いつも岩に手を触れパワーをもらう私のとって神聖なるパワースポットです^^
パワースポットという言葉をよく聞くようになったのはここ最近のことのような気がします。
情報化社会が進み世の中の利便性が飽和状態になり、人々の気持ちにその反動の疲れがでているのと 無関係ではない気がしています。
現代人の疲れた心を自然のもつ目にはみえない力で癒やしてもらいたいひとが増えたのかもしれません。
私自身東京に住んでいたときとこちらに住むようになってからの大きな違いは、日々高い空を見上げ、 広がる景色を眺め自然と触れることで、 大きく深呼吸してるような毎日がおくられていることです。
そしてたまにこうやってちょっと足をのばすだけで歴史あるお寺やお庭で目と心の保養ができ、 古墳時代の石に触れて天からの声を聞いていると、 古来からずっと変わることのない人間本来もっている生命力のようなものが自分の中で 大きくなっている気がしています。
このように自然の豊かさだけではなく江戸時代や古墳時代にタイムスリープできるのもこのあたりが 歴史が古い町だからだと思います。
龍潭寺以外にも古刹とよばれるお寺が点在しているので、休みの日にはあちこち探訪して楽しんでいます。
これもこの奥浜名湖界隈ならではのぜいたくな休日の過ごし方のひとつだと思っています。